「クイーンエリザベス2世号」で大西洋横断をした時はまさにこの通りで、映画のシーンそっくり、伝統の洋上の社交界を見ることができて感激した。私は柄にもなく日本で着たこともない羽織・袴で出席した。おかげでその珍しさにアメリカ人、イギリス人の船客が寄ってきて話しかけてくれ、一人の淋しさなどまったくなく、船長や事務長とも親しくなってパーティを満喫できた。船旅のおかげで少々のことにものおじしなくなったように思う。
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復路の大西洋、アメリカ客船「ユナイテッド・ステーツ号」のパーテイも大体同じようなふんいきだったが、アメリカ人の船客が大半だったので「クイーンエリザベス2世号」よりは少しくだけだ気軽さがあった。反面船長はイギリス船ほど社交的でなかったかな。どちらも大西洋航路という背通りの定則船で片道航海、クルーズではない。一等とツーリストクラスがはっきり区別されている航海だから、一等の船客は船旅なれして社交のマナーをちゃんと心得ている人たちばかりのようであった。